いじめ防止等のための基本方針
POLICY
秋草学園高等学校における
いじめ防止等のための基本方針
(令和5年5月)
はじめに
いじめ防止対策推進法第13条の規定に基づき、生徒が安心して学校生活を送れることを目指し、いじめ防止等の対策を教職員が組織一丸となって効果的に推進するために「秋草学園高等学校に置けるいじめ防止等のための基本方針」を策定するものである。
いじめの定義
「いじめ」とは、「児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人間関係のある他の児童生徒が行う心理的または物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものも含む。)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの。」とする。なお起こった場所は学校の内外を問わない。
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- いじめ防止のために
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(1)いじめに向かわせない態度・能力の育成
- ①「ルールを守る力」「我慢する力」「仲間をつくる力」の育成を目指し、ストレスを感じた場合でも、運動や読書などで発散したり、他者に相談したりするなど、ストレスに適切に対処できる力を育む。
- ②どの生徒も落ち着くことができる場所を作り出し(居場所づくり)、すべての生徒が活躍できる場面をつくることによリ、「自己有用感」を高める。
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(2)授業改善
- ①生徒の自己有用感を高めるためにも、生徒が授業を理解しやすくなるような工夫をする。
- ②生徒同士のコミュニケーションが必要となる活動を取り入れる。
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(1)いじめに向かわせない態度・能力の育成
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- いじめの早期発見
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(1)早期発見における基本的な考え方
近年ではSNSを介したインターネット上の誹謗中傷や仲間外しなどが目に付きにくいところで行われたり、遊びやふざけあいを装って行われたりするなど、大人が気付きにくい形で発生することが多い。そのため、ささいな兆候であっても見逃さず、早い段階から複数の教職員で的確に関わり、いじめを積極的に認知することが必要である。
早期発見のためには、日ごろから教職員と生徒との信頼関係の構築に努め、生徒が示す小さな変化やSOSを見逃さないよう注意するとともに、教職員相互が積極的に生徒の情報交換を行い、情報を共有することが大切である。 -
(2)早期発見のための具体的措置
- ①「いじめに関するアンケート」実施(学期に1度、その他必要に応じて)
- ②二者面談、三者面談での聞き取り
- ③生徒、保護者等による訴え
- ④保健室や生徒相談室の利用内容の確認
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(3)いじめの疑いがある情報を得た際の具体的措置
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①真摯な傾聴と知り得た情報の記録
(いつ・どこで・何度・誰が・なぜ・どうした…など) - ②担任・学年主任・生徒指導部長への速やかな報告
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①真摯な傾聴と知り得た情報の記録
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(1)早期発見における基本的な考え方
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- いじめに対する措置
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(1)基本的な考え方
いじめの発見・通報を受けた場合には、速やかに組織的に対応し、被害生徒を守るとともに、加害生徒に対しては、当該生徒の人格の成長を第一とし、教育的配慮の下、毅然とした態度で指導する。 これらの対応について、教職員全員の共通理解、保護者の協力、関係機関・専門機関との連携の下で取り組む。
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(2)いじめの発見・通報を受けたときの対応
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①生徒指導部が中心となり、速やかに関係生徒から事情を聞き取るなどして、いじめの事実の有無を確認する。
*下記の項目に沿って事実確認をおこなう- 時間(いつ)
- 場所(どこで)
- 期間(いつから・何度)
- 誰から(加害者)
- 誰へ(被害者)
- 内容(どのようないじめか)(どのような被害を受けたのか)
- 理由(きっかけ)
- 加害生徒と被害生徒の日頃の関係
- 周囲の反応
- ②学校全体でいじめられた生徒やいじめを知らせてきた生徒の安全を確保する。
- ③事実確認の結果は、校長が理事長(理事会)へ報告し、関係職員(担任等)が被害・加害生徒の保護者に連絡する。
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④下記のような場合は、所轄警察署に相談する。
- いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものと認識した場合。
- 生徒の生命、身体または財産に重大な被害が生じる恐れがあると判断した場合。
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①生徒指導部が中心となり、速やかに関係生徒から事情を聞き取るなどして、いじめの事実の有無を確認する。
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(3)被害生徒又はその保護者への支援
- ①被害生徒にも責任があるという考え方はせず、傾聴に努める。
- ②その日のうちに保護者に事実確認した内容について伝える。
- ③被害生徒や保護者に対し、今後の対処を伝える。
- ④事態の状況に応じて、教職員全体の協力の下、当該生徒の見守りを行うなど、被害生徒の安全を確保する。
- ⑤被害生徒にとって信頼できる人(親しい友人や教職員、家族等)と連携し、被害生徒を支える体制をつくる。
- ⑥被害生徒が落ち着いて教育を受けられる環境の確保(特別指導、出席停止制度等)を図る。
- ⑦状況に応じて、SCの協力を得る。
- ⑧いじめが解決したと思われる場合でも、継続して十分な注意を払い、折りに触れ必要な支援を行う。
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(4)加害生徒への指導又はその保護者への助言
- ①事実関係の聴取を行い、いじめがあったことが確認された場合、学校は複数の教職員が連携し、必要に応じてSCの協力を得て、組織的にいじめをやめさせその再発を防止する措置をとる。
- ②迅速に保護者に連絡し、事実に対する理解を得た上、協力を求めるとともに、保護者に対する継続的な助言を行う。
- ③加害生徒への指導に当たっては、いじめは人格を傷つけ、生命、身体又は財産を脅かす行為であることを理解させ、自らの行為の責任を自覚させる。
- ④加害生徒が抱える問題など、いじめの背景にも目を向け、当該生徒の安心•安全、健全な人格の形成に配慮する。
- ⑤いじめの状況に応じて、特別指導、また状況によっては警察との連携による措置も含め、毅然とした対応をする。ただし、加害生徒に心理的な孤立感・疎外感を与えないよう教育的配慮の下、指導に当たる。
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(5)いじめが起きた集団への働きかけ
- ①いじめを見ていた生徒に対しても、自分の問題として捉えさせる。たとえ、いじめを止めさせることはできなくても、何かできることはなかったのかを考えさせる。
- ②はやしたてるなど同調していた生徒に対しては、それらの行為はいじめに加担する行為であることを理解させる。
- ③学校全体で、いじめは絶対に許されない行為であリ、根絶しようという態度を行き渡らせるようにする。
- ④全ての生徒が、集団の一員として、互いを尊重し、認め合う人間関係を構築できるような集団づくりを進めていく。
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(1)基本的な考え方
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- ネット上のいじめへの対応
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- ①ネット上の不適切な書き込み等については、本人に聞き取りの上、直ちにアカウント等を削除する措置をとる。
- ②生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるおそれがあると判断されるときは、直ちに所轄警察署に通報し、援助を求める。
- ③情報モラル教育を進めるとともに、保護者にもこれらについての理解を求める。
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- いじめ防止対策推進法第28条における「重大事態」への対処
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重大事態とは、次に掲げる場合をいう。
- (1)いじめにより当該学校に在籍する生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。
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(2)いじめにより学校に在籍する生徒が相当の期間(年間30日以上)学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき。
※「いじめ防止対策推進法第28条」及び「いじめの防止等のための基本的な方針」から抜粋 - (3)上記重大事態に関しては、埼玉県知事・県学事課に報告、第三者委員会等の再調査を受けて措置を講ずる。
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